源泉徴収票の内書きが意味しているもの(源泉徴収税額・社会保険料等の金額)

確定申告作業をしていて失念していた部分があり、今回改めて調べたので備忘までに纏めます。

源泉徴収票には2つの内書きがあります。一つは①源泉徴収税額、そしてもう一つが②社会保険料等の金額です。

実際の源泉徴収票でいうと、①は右上、②は左下の赤枠内にある「内」という部分です。稀にこの「内」の横に数字が入っている場合があり、本記事でご紹介するのはその部分になります。

①源泉徴収税額の内書きが意味しているのは、源泉徴収票の作成日時点で未徴収の源泉徴収税額がある場合のその金額です。具体的には、未払の給与があり、当該未払給与の源泉徴収をまだしていない場合に、このような未徴収の源泉徴収税額が発生する場合があります。国税庁のHPに具体例が載っているので参考までに。(未払の給与がある場合の記載方法

確定申告で利用する源泉徴収票に、源泉徴収税額の内書きがあった場合には、内書きは無視して問題ありません。年末調整の結果、未徴収も考慮した最終的な源泉徴収税額が内書きの下に記載されているからです。確定申告書には、内書きではなく、その下の数字をそのまま記載しましょう。

②社会保険料等の金額の内書きが意味しているのは、小規模共済やiDeCoなどの会社の社会保険とは別に加入している場合のその掛金拠出額です。具体的には、「給与所得者の保険料控除申告書」に基づいて控除した社会保険料の金額及び小規模企業共済等掛金の額の合計額が、社会保険料等の金額の内書きに記載されています。

源泉徴収税額とは違い、こちらは確定申告時に少し注意が必要です。というのも、確定申告書では社会保険料控除と小規模企業共済等掛金控除の入力箇所が区別されているからです。税額計算という意味では、小規模共済等の控除も社会保険料控除に含めても問題ありませんが、厳密には間違いです。

注意すべきは、源泉徴収票の「社会保険料等の控除」に、すでに小規模共済等の控除も含まれているのに、追加で小規模共済等の控除を記載(重複適用)してしまうことです。源泉徴収票には内書きという表現しかなく、ぱっと見は小規模共済等の控除には見えないので、その点要注意です。そのようなミスを回避するためにも、社会保険料等の控除の内書きは小規模共済等の控除のことを意味しているということを理解しておきましょう。

なお、源泉徴収票の見方については、こちら(給与所得の源泉徴収票等の法定調書の作成と提出の手引)に詳しく記載がありますのでご参考までに。

以上、源泉徴収票の内書きが意味しているもの(源泉徴収税額・社会保険料等の金額)についてでした。参考になりましたら幸いです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次