最近の好きな言葉、「損して得取れ」。
この言葉はビジネスでも大事な考え方だなと思います。
損して得取れとは、「一時的には損をしても、長い目で見た時の得を取る。目先の損失は度外視して、将来の利益を確保せよ」という意味です。
なぜこの言葉がビジネスでも重要かと言うと、
- 目先の利益を優先すると長続きしない
- 時間やコスト(=損失)をかけて獲得したものは長続きするし、競争優位性が高い(=参入障壁が高い)
- やろうと思えば誰でも出来る(金銭的・心理的な負担は大きいが)
と考えているからです。
1点目、目先の利益を優先すると、中長期的な視野で考えていないので、継続的な利益獲得の機会を失いかねません(例:安定顧客が出来ない)。
2点目、今は利益が出なくても、長い時間とコスト(投資というよりは自分の労働コスト)をかけて獲得したものはそれだけ質の高い状態になっているので、ちょっとやそっとのことではぶれないし、競合他社が一朝一夕でまねできるものではないので、競争優位性も高いです。
3点目、これも結構重要で、今大きな投資資金や特別な能力・経験がなくても、例えば安く仕事を請け負うことは誰でも出来ます。その間の金銭的な余裕はなくなりますが、その仕事で経験値を増やし、お客様からの信頼を勝ち取ることが出来れば、その後に値上げや新規顧客に横展開を図ることでそれまでの投資コストを回収出来ます。
私は今税理士として独立して4年目ですが、今改めて振り返ると「損して得取れ」のような方針で経営していたのかなと思います。最初は安く仕事をして経験を積み、今は値上げや新規顧客に横展開をして、徐々にではありますが売上もお客様の数も増えてきています。今まで自分の税理士としてのスキル向上や仕事の質を上げることに注力していた分、今ではお客様の数を増やしていくことに特段の心配や懸念はありません。
私は税務顧問という固定顧客を持つビジネスなので、小売業や飲食業のような流動的なお客様を持つ場合はまた状況も異なるかもしれませんが、”まずはしっかりと自社のビジネスの足元を固める”ことの重要性は他のビジネスでも同じだと考えます。目先の利益にとらわれず、安定かつ継続的な利益を得ていくためには、「損して得取れ」という考え方も重要ではないでしょうか。
以上、「損して得取れ」は大事ですよーという話でした。参考になりましたら幸いです。