一人事業主・フリーランスが顧問税理士をつけるメリット・デメリット

今お一人で事業を行っている方、これから起業予定の方で顧問税理士をつけるかどうか悩んでいる方もいるのではないでしょうか?税理士にお願いすると当然お金がかかります。年間何十万も払ってそれだけの価値がなければ非常にもったいないですよね。本記事では、このお悩みに対して一人事業主の顧問先を多く抱える税理士が解説します。

本記事で分かること
  • 一人事業主・フリーランスが顧問税理士をつけるメリット・デメリット
  • 顧問税理士をつけたほうがいい人・つけなくてもいい人
目次

一人事業主・フリーランスが顧問税理士をつけるメリット・デメリット

メリット(経理から経営まで何でも相談できる)

顧問税理士をつければ色々なことをしてくれるというのは想像に難くないでしょう。今回は一人事業主に焦点を当てているので、この観点からいえば、特に下記のメリットがあります。

一人事業主が顧問税理士つける主なメリット
  1. なんでも相談できるので安心して事業に専念できる
  2. 事業の成長スピードが速い。最初から攻めることが出来る
  3. 管理業務を任せられるので事業に専念する時間を確保できる

記帳や税金を任せられるのは当然として、それ以外で私が特にメリットだと感じるのは上記3点です。

個人的に一番大きいメリットだと思うのが1点目。お一人で事業を行っていると日々悩みや疑問、課題が生じます。「集客方法は何がいいか」「HPやSNSはやるべきか」「人を雇うべきか」「社会保険はどうなる?」「法人成りすべきか?」「融資や補助金を受けたい」「お客さんとのトラブルでどう対処するべきか」などなど、悩みは尽きないでしょう。そういう時に顧問税理士がいれば何でも相談できます。もちろん税理士は経理と税金の専門家なので分からないこともあるでしょうが、税理士は職業柄いろいろな業種の方の経営を見ているので、臨機応変に的確なアドバイスができます。こうした日々のアドバイスがあれば、安心して経営に集中することが出来るでしょう。日々安心して経営に集中できるということはとても大事なことだと思うのです。

2点目が事業の成長スピードが速くなるという点です。これは具体的には最初からやるべきこと・やった方がいいこと・やらなくてもいいことの取捨選択についてアドバイスがもらえるので、最初から効果的な行動ができるということです。例えば、まずは創業融資を受ける、集客を頑張る、売上を生まない管理面は後回しでOKなど、経営に関して多角的なアドバイスが受けられます。顧問税理士がいれば最初からとるべき戦略がわかるので、事業の成長スピードが速くなるのです。

3点目が経理や税金などの管理面を丸投げ出来るので、事業に専念する時間が確保できるという点です。一人事業主の方の共通する課題として、とにかく時間がないことが挙げられます。一人で管理から新規営業、既存顧客の対応、経理(請求、支払いなど)まですべて対応しないといけないので、とにかく時間が足りないのです。そんなときに顧問税理士がいれば、記帳や税金回りは丸投げ出来て、経理業務に関しても効率的なやり方を随時アドバイスしてくれます。顧問税理士がいれば事業に専念するための時間が確保できるので、事業に専念して売上や利益を大きくすることが出来ます。

デメリット(少なくとも年間20万円以上の固定費がかかる)

次に顧問税理士をつけるデメリットですが、これはもう単純にお金がかかるという点です。すでに事業が軌道に乗っている方は別として、まだ起業したばかりの方やお一人でスモールビジネスをしているような方であれば、税理士とはいえ年間何十万円も固定費がかかるのはつらいところです。

顧問税理士は、確定申告だけをお願いする場合と比べて年間を通じてサポートすることになるので、それなりの料金がかかります。例えば、私の場合は記帳代行もありで、個人事業主が年間24万円(税別)、法人が年間33万円(税別)からになります。この料金をかけた方が時間の確保や経営のアドバイス、節税アドバイスなどで最終的に手元に残るお金が増えるなら依頼した方がいいということになりますが、実際にそれだけの効果があるかどうかは未知数なところもあります。

いずれにしても、年間20万~30万以上の固定費が追加でかかることになるので、その点は覚悟しておかないといけません。

顧問税理士をつけた方がいい人・つけなくてもいい人

以上のメリット・デメリットを踏まえて、私が考える一人事業主・フリーランスで顧問税理士をつけた方がいい人、つけなくてもいい人は以下の通りです。

顧問税理士をつけた方がいい人
  • 安心して事業に取り組みたい方
  • 事業をロケットスタートしたい方、事業の成長スピードを速めたい方
  • 管理面は専門家に任せて自分は経営に集中したい方
顧問税理士をつけなくてもいい人
  • 一人で経営していても特に不安はない方
  • 自分のペースで事業を成長させたい方
  • 管理面も自分でやることが苦にならない方

先に挙げたメリット・デメリットの裏返しで、メリットを多く教授できる方は顧問税理士はつけた方がお得感があると思います。逆に当該メリットをそこまでメリットと感じない方は税理士は必要に応じてつければ十分です。

まとめ(いい税理士さんを探しましょう)

以上、一人事業主・フリーランスが顧問税理士をつけるメリット・デメリットについてでした。

なお本記事で紹介したメリット・デメリットは税理士である私が提供している税務顧問の業務内容をベースに考えているので、他の税理士では話が変わってくる部分もあるかもしれません。税理士によって考え方や税務顧問で提供する業務内容は全然変わってくるので、自分に合った税理士を見つけるということも非常に重要なポイントになります。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次