地方税の電子申告(eLTAX)を代理で行うためには、税理士自身の利用者IDと、お客さんの利用者IDも必要になります。
つい最近、法人のお客さんの利用者IDを代理取得する機会があったので、自分の備忘も兼ねて、今日はそのやり方について画像付きで解説しようと思います。
なお、本記事でご紹介するのはPCdeskを利用した場合の手順になります。
利用者IDを代理取得する手順
手続きの流れ
利用者IDを代理取得するためには、大きく次の3つのステップを踏む必要があります。
①代理人の利用者IDの取得
②PCdesk(DL版)のインストール
③納税者の利用者IDの代理取得
このうち、本記事でご紹介するのは③の部分なので、①と②については下記マニュアルを参考に対応してみてください。
①はPCdeskのDL版ではなく、WEB版で取得できます。②はインストールするだけです。
eLTAXガイド代理申告編Ⅰ(代理人が納税者の利用者IDの取得を実施する場合)①
代理取得の手順
それでは、具体的な代理取得の手順をご紹介します!
まずはDLしたPCdeskを起動。
ご自身のお名前を選択して、メインメニューに行きます。
「代理行為に関する手続き」を選択
「利用届出(新規)代理人用」を選択
「この手続きは代理取得に関する手続きですけど大丈夫ですか?」という趣旨のメッセージが出るので、「はい」を押します。
ご自身の利用者IDと暗証番号を入力して、「ログイン」をクリック
今回は法人のお客さんを想定しているので、「法人」を選択します。
そして、提出先の自治体を選択するのですが、ここで一つポイントがあります。
提出先はお客さんの本店所在地でよいのですが、市区町村まで選択してしまうと、後々の利用税目を選択する画面で個人住民税しか選べなくなります。法人のお客さんで利用者IDを取得する場合には、主に法人事業税や法人住民税の申告で利用する場面が多いと思いますので、提出先は都道府県を選択するようにしましょう。
また、この先の入力からは随時保存ができます。保存しておけば、上記の「一時保存した~」から選択して再開できるので、ある程度入力したら適宜保存しておくとよいでしょう。
利用者種別と提出先が選択できたら、「次へ」をクリック
定款や履歴事項全部証明書などを参考にしながら、お客さんの法人情報を入力していきます。
法人番号を入力して「法人情報取得」を押すと、社名や住所が自動転記できるので、是非活用しましょう。法人番号は国税庁の法人番号公表サイトから調べることができます。
必須と書かれているところ以外は、入力しなくても利用者IDの取得には影響ありません。私も毎回必要最低限しか入力していません。
連絡先のメールアドレスには、お客さんのと自分のメールアドレスを入力しておきましょう。念のため、自分のアドレスで送信確認も行い、問題なければ「テストメールの受信を確認しました。」にチェックを入れます。
代表者情報には、法人のお客さんであれば、代表取締役の情報を入力します。
代表者住所は、履歴事項全部証明書の「役員に関する事項」に記載があります。(履歴事項全部証明書はこちらの「一時利用」から300円くらいで取得することができます。)
暗証番号はお客さんに決めてもらってもいいですし、特に希望がなければ税理士側で決めればよいと思います。e-Taxの利用者識別番号の暗証番号も設定しているかと思いますので、その暗証番号と同じにするのも覚えやすくていいかなと思います。
関与税理士情報と届出事由を選択したら、右下に「保存」と「次へ」があるので、後から再開も出来るようにまずは「保存」をクリック。そして、「次へ」をクリックします。
最初に選択した提出先が表示されていることを確認して、
利用税目を選択していきます。
提出先を都道府県にしていれば、上記の税目で法人用の税目が選べるようになっているので、申告予定の税目を選択して、追加を押していきます。複数税目での利用予定があれば、どんどん追加していきます。
法人設立届出の提出状況を選択して、右下の「保存」→「次へ」をクリック。
すると、ここまで入力した情報の確認画面が出るので、入力内容に間違いがないかを確認して、問題なければ「次へ」をクリックして確定させます。
以上完了すると、利用者IDが発行されます。利用者IDの発行画面は念のため、PDFや紙に印刷しておきましょう。
ここで発行した利用者IDと暗証番号はすでに利用できる状態のため、もしちゃんと発行出来ているか確認したい場合は、PSdeskのWEB版にログインできるか確認してみましょう。ログイン出来ればバッチリです。
そして、お客さんに利用者IDや暗証番号をお伝えして、作業完了となります。
まとめ
地方税のeLTAXは、国税のe-Taxに比べてちょっと分かりづらいかもしれませんが、マニュアルは結構充実していますし、サポートデスクに電話すれば教えてくれます。
もし利用者IDを代理取得する機会がありましたら、いい経験にもなりますので、是非トライしてみましょう。