freeeを使っている方であれば、経理の効率化のためにクレジットカードを登録している方は多いと思います。私も個人事業主として、freeeを使っているのですが、事業用のクレジットカードを登録しています。
freeeでクレジットカードを登録すると、利用明細が自動連携出来るわけですが、freeeの画面上ではマイナスになったり、ゼロになったりと・・・、預金のように残高が積みあがっていくわけじゃないので、ちょっと分かりにくいと思います。
そこで、本記事ではfreeeでクレジットカードを登録した場合の、残高の動き方(マイナスやゼロ)やそうなる理由、また残高がおかしくなった時の対処法について解説させて頂きます!
freeeでクレジットカードがマイナスやゼロになる理由
【大事】freeeのクレジットカードは会計上の「未払金」を意味する
個別の説明に入る前に、freeeでクレジットカードがどのような取扱いになっているかについて、簡単に説明しておきます。
freeeでは、クレジットカードを一つの支払手段の箱という風に考えて、「口座」として登録することになりますが、クレジットカードの利用残高は会計上の「未払金」になります。
ここの理解をしておくと、日々の残高の動き方や残高が異常値となった時に対応しやすくなるので、是非押さえておきましょう!
利用明細の同期=マイナスの発生
ここからは、もう少し具体的な説明に入ります。まずは、クレジットカードの利用明細を同期したときのfreeeの動き方ですが、利用明細を同期すると、ホーム画面上では以下のような画面になります。
上記では、同期した利用明細をすべて記帳まで済ませているので、「登録残高」も同額の△80,675円となっています。
ちなみに、マイナスになるのは、一つ前で説明した通り、クレジットカードは未払金と同義なので、負債ということになり、それをマイナスという表現をしているだけです。銀行預金がマイナスになっていれば異常値ですが、クレジットカードの場合はこれが正常値になります。
上記の△80,675円を理解するためには、クレジットカードの締め日や確定日などの動きを理解することが大事です!
なお、2月以前利用分は3/10の引き落とし時に記帳をすでに済ませているので、そのときに取り込んだ2月利用分のマイナスはゼロになっています(詳細は後述)。
実際にカードの利用明細を見てみると↓、4/26の引き落とし予定額(3月分の利用額)がfreeeの同期残高と同額になっていることが分かります。
こんな感じで、一度クレジットカードの利用明細の動きとfreeeの動きを照合してみると、理解が深まりやすいかなと思います。
カード会社や締め日の関係でいつの利用分がfreeeと一致してくるかが変わってくるので、そういう意味ではまずはカードの締め日や確定日などの情報を把握するのが大事とも言えます。
カード会社のQ&Aとかを見れば、おそらく説明がなされていると思います。私のカード会社の場合はこんな感じでHPで説明がなされています↓
なお、freeeでは、カード利用額の同期タイミングは、支払が確定したときとなりますので、利用額が確定するまではずっとゼロの状態が続き、確定したときに一気に確定した利用分が同期される(=一気にマイナス残高が増える)というのも、押さえておくべきポイントになります!
引き落としの登録=マイナスの解消(→ゼロ)
続いて、カードの利用額が銀行口座から引き落とされた時の話です。カード利用額の引き落としがあったということは、まだ未払いであった利用代金を払ったことになるので、経費の登録と同時に計上していた「未払金」を取り崩す処理が必要になります。
カードの引き落とし口座(銀行口座)もfreeeに登録している場合には、上記の引き落としを「口座振替」という形で処理します。
できれば上記の口座振替をしたときの実際の画面をお見せしたいのですが、タイミング的にその画面のスクショが取れないので口頭で説明すると、上記の口座振替をすれば、freeeのホーム画面上のクレジットカードの金額がゼロになります。
私の場合でいうと、末締め翌月26日に決済されるので、3月利用分であれば、4月26日に決済されて、その時に未払金取り崩しの仕訳を記帳すれば、クレジットカードの登録残高がゼロになります。
基本的な動き方は「マイナス→ゼロ→・・・」の繰り返し
クレジットカードを登録した場合の基本的な動き方としては、利用明細の同期(=マイナス)→カードの引き落とし(=ゼロになる)→利用明細の同期(=マイナス)→カードの引き落とし(=ゼロになる)→・・・というサイクルが続くことになります。
プライベート利用分を「無視」で記帳対象から除外したり、同期過程で重複があったりなどのイレギュラーな事象があれば、どこかでズレてくるので、freee上のクレジットカードの残高がおかしくなったら、その原因追及作業が必要になります。
この残高がおかしくなる事象やその対処法について、次の章でもう少しご説明します。
freeeでクレジットカードの登録残高が合わないときの対処法
登録残高が大幅なマイナス→口座引き落としが未記帳では?
freee上のクレジットカードの残高が大幅なマイナスとなっている場合には、カードの引き落としが未記帳となっている可能性が高いです。私の経験上、カード引き落としの明細で「無視」を選択して、記帳対象から除外してしまっている方が多いかなと思います。
上記は事業用口座を会計上の預金として記帳していることを前提にしていますが、プライベートで使っている銀行口座ということで銀行預金は記帳していない場合には、「未払金××/事業主借」として、事業主がカード決済代金を立て替えたという仕訳を切ります。
これにより、カードの未払金残高が大幅なマイナスのままとなることはありません。
もし、freee上のクレジットカードの残高が大幅なマイナスとなっている場合には、口座引き落としが未記帳となっている可能性を疑ってみましょう!
登録残高が大幅なプラス→プライベート利用分を「無視」してない?
次は逆に大幅なプラスとなっている場合です。この原因としては、プライベート利用分だからということで「無視」を選択してしまっているケースが多いかなと思います。
これを回避するためには、プライベート利用分も「事業主貸××/未払金××」として記帳するか、若しくは引き落とし時に下記の仕訳で処理することでもOKです。
未払金 7万円/預金10万円
事業主貸 3万円/
いずれにしても、プライベート利用分を無視してしまうと、freee上のクレジットカードの登録残高がプラスとなってしまい、実際のカード残高とは合わなくなってしまうので、注意しましょう!
残高が合わない原因はいっぱいある!freee公式の対策ページ
ここまで、長々と説明してきましたが、実はfreee上のクレジットカードの登録残高が実際の残高とズレてしまう原因はもっと色々あります。
その原因としては、カード会社側の原因であったり、記帳の仕方の原因であったりと、ケースバイケースです。
freee公式のページでも、クレジットカードの登録残高がおかしくなった時の対処法を詳しく解説しているページがありますので、参考までにご紹介しておきます。
【freee公式ページ】クレジットカード口座の残高ズレを解消する
もし、クレジットカードの登録残高がおかしくなった際には、参照してみてください。
少額であれば無理やり合わせる!
どんなに正確に処理したとしても、どうしても合わなくなってくるケースはあると思います。
そんな時はもう無理やり合わせましょう!笑
大丈夫です。少額であれば大した影響はありませんから。私も290円のズレががどうしても合わせられなくて、雑費で処理しました。そんな少額のために、何十分も時間を使う方が無駄です。
まとめ
以上、「freeeでクレジットカードの残高がマイナスやゼロになる理由について」でした。
freeeやMFなどのクラウド会計ソフトを使うと、日々の記帳は簡単ですが、残高がおかしくなっていることが往々にしてよくあります。
そんな時は、一度時間を作って、あるべき残高に合わせるようにして、その後は定期的に残高を合わせるようにしておきましょう!