私は公認会計士として会社の会計監査や、税理士として税務顧問・確定申告などの税務業務をしています。
いわゆる士業としての仕事をしているわけですが、大事にしているモットーとして「余計な遠慮はしない」という考えがあります。
今日は、この「余計な遠慮はしない」ということを大切にしている理由についてお話します!
「配慮は必要だけど、余計な遠慮は無用」の意味
余計な遠慮はお客様の利益にはつながらない
私は会計や税務などが主な事業領域で、結構センシティブな話も多くなります。
例えば、会計監査のクライアントとの利益過大計上や経費計上漏れなどに伴う決算書の修正や、出来るだけ節税したいという経営者や個人事業主とのやり取りなど。
言いづらいことを言わないことで、お客さんとの人間関係を良好に保てたり、一時的な不利益は回避できたとしても、長い目で見て、それがお客さんの利益にはつながらないと判断できれば、そこはプロとしてはっきり「No」とお伝えするべきです。
例えば、粉飾を考えている経営者がいれば、粉飾決算はいつか絶対バレるので絶対止めるべきですし、プライベートの経費を突っ込み過ぎる過度な節税はいつか税務調査が入った時に指摘されて、重いペナルティーを受けるのでこちらも「やり過ぎはNGであると」とアドバイスすべきです。
こんな極端な例じゃなくても、ちょっと大事な用件があったけど、お客さんが忙しいからという理由で後で連絡をするなどの配慮も余計な遠慮になるかなと思います。大事な用件があるのであれば、少なくともメールで連絡を入れておくべきです。
最優先すべきは、最終的なクライアントの利益であり、そこに余計な遠慮は無用です。そして、どうすればクライアントの利益が最大化できるかは、そこはプロとしての腕の見せ所です。
お客様への配慮(心配り)は必要
とはいえ、お客様への最大限の心配りも大切です。
これはサービス業として、お金をもらっているからということもありますが、それよりも以前に人付き合いとしてのマナーとして大事かなという感覚です。
お互いが良いビジネスパートナーでいられるように、また良い人間関係でいられるように、相手への心配りは大切にしたいなと思います。
まとめ
「余計は遠慮は無用」という考えは、別に公認会計士や税理士としてだけではなく、会社員の方とかであっても大事な考え方かなと思います。私も過去会社員時代もありましたが、余計な遠慮はせず、自分の意見をはっきりと意思表示する人が社内でも一目置かれていたように思います。
「配慮」と「遠慮」のバランスは難しい時もありますが、迷ったときはどちらがクライアントの利益(会社の利益)に繋がるということを考えて行動するのが、中長期的には正解かなと思います。
ただ、その時は相手に不快感を与えないように、相手への配慮は忘れてはなりません。