会社を新たに設立すると、税務署等への各種届出、法人銀行口座の開設、社会保険の加入など色々と対応が必要になります。
その際、「登記簿謄本(=登記事項証明書、履歴事項全部証明書)」が必要になる手続きも多いため、会社設立後すぐに法務局で登記簿謄本を取得することになりますが、最低でも2部取得しておくことをオススメします。
なぜなら、社会保険の加入手続きでは登記簿謄本の原本提出が必要になるからです。この点、本記事で詳しく解説します!
会社設立関係で登記簿謄本が必要になる手続き
社会保険の加入手続き【原本が必要】
社会保険の加入手続きとしては、①新規適用届と、②被保険者資格取得届の2つの手続きが必要になりますが、このうち①の添付書類として、登記簿謄本の原本が必要となります。
基本的には提出すれば返却されませんので、社会保険の加入手続きで登記簿謄本を1部消費することになるという点は理解しておきましょう。
社会保険の加入手続きについては、以下記事でも詳しく解説しております。
都道府県税事務所への法人設立届【基本、写しでOK】
会社設立後には、税務関係の届け出として、税務署と都道府県税事務所に法人設立届を提出することになります。
法人設立届の添付書類としては、下記の添付書類が必要になります。
税務署 | 都道府県税事務所 | |
---|---|---|
定款の写し | 必要 | 必要 |
登記簿謄本の写し | 不要 | 必要 |
都道府県税事務所への法人設立届では、登記簿謄本の添付も必要になりますが、写しで大丈夫なので、法人設立届分として原本を用意する必要はありません。予め原本のPDFやコピーを取っておいて、それを提出すればOKです。
ただ、全国各地の自治体の必要書類を確認している訳ではありませんので、自治体によっては、原本が必要になる場合もあるかもしれません。そのため、法人所在地の都道府県税事務所のHPで登記簿謄本が写しで問題ないかは念のためご確認頂けるとよいかと思います。
法人銀行口座の開設【原本→返却が多い】
法人銀行口座の開設時にも、銀行によっては登記簿謄本が必要になる場合があります。
多くの銀行では、一旦原本が必要になるものの、その場で写しを取って返却されることが多いため、法人口座の開設のために、わざわざ登記簿謄本の原本を追加で取得する必要はなく、保管用として取得しておいた原本を持参すれば問題ありません。
ただし、銀行によっては原本の返却がなされない場合もあるかもしれませんので、すでに作ろうと思っている銀行が決まっているのであれば、予めその銀行で法人口座を開設するときの必要書類を確認しておくことをオススメします。
まとめ(最低2部は取得しておく)
以上纏めますと、会社設立時には、社会保険の加入手続き用に1部、銀行口座の開設用や保管用として1部の計2部の登記簿謄本を取得しておくとよいということになります。
もちろん予備で取得しておく分には何部あってもよいのですが、登記簿謄本を取得する際には、手数料として600円かかるので、出来るだけ無駄な取得はしない方が良いかなと思います。