どんなことでも前広に準備を進めておくのはいいことですが、会社設立や法人成りにおいてもこれは変わりません。
会社を作るためには、まず「なぜ作るのか」という理由を整理して、ホントに作るメリットがあるのか、デメリットはないのかなど事前に入念な検討が必要になります。会社を作ることが決まったら、そこから司法書士との打ち合わせ→会社設立作業→設立後の各種届出などやることも盛りだくさんです。
なので、会社を作るのであれば、2~3か月前ぐらいから準備を始めることをお勧めします。
以下大まかなタイムスケジュールです。例として、4月から法人としての業務をスタートしたい場合で考えてみます。
時間軸 | 項目 | やること |
---|---|---|
1月中 | 事前検討 | どんな会社にするのか決める。税理士がいるなら税理士と相談しながら進める。 (検討事項の例) ・会社を作る目的を整理 ・【大事】節税目的なら実際に節税効果があるのかシミュレーションする(→なければ止める) ・株式会社と合同会社どっちにするか ・社名、資本金、決算月、役員等の会社の骨格を決める |
2月中 | 会社設立 | 司法書士に会社の内容を伝え、会社を作る作業を進める。 自分でやってもいいけど、大変なので司法書士への依頼を推奨(実体験) 設立登記申請=会社設立完了 【注意点】法人口座開設などに使う登記簿謄本は会社設立後2週間程度かかる |
3月中 | 設立後作業 | 会社が出来たら法人口座の開設や各種届出などを順次進めていきます。 ・【一番大事】登記簿謄本が出来たら法人口座開設を申し込む。審査で時間がかかるケースもあるので一番最初にやる。GMOなどのネット銀行がオススメ。 ・法人名義のクレジットカードも早めに作っておくと便利です。 ・税務上の各種届出。自分でもできるけど量が結構あるので税理士への依頼を推奨。 ・社会保険に加入するなら年金事務所に届出を行う。税務に比べればそこまで難しくないので自分でもできる。役員報酬をいくらにするかは事前に決めておく。 ・4月からの法人業務開始に向けて経理方法などを整理しておく。税理士がいれば税理士との資料のやり取りの方法など段取りを決めておく。 |
ご覧いただいたらわかる通り、会社を作り、会社として業務を開始するためにやらないといけないことはてんこ盛りです。
個人的に一番大事だなと思うポイントは、
- どんな会社にするのか、会社を作るメリットがあるかの事前検討
- 法人口座開設まで見据えて早め早めに準備を進める
の2点です。
会社の内容がしっかり決まっていないとその後の作業にも影響してきますし、しっかりと節税効果等の検証が出来ていないとこんなはずじゃなかったと後で後悔する羽目になります。そのためにも、事前に入念な検討を行いましょう。この検討段階で行う節税効果などのシミュレーションは自分でやるのは難しいと思うので、この段階から税理士に相談できるようにしておくことをお勧めします。最初から税理士さんがついていれば、全体をリードしてくれます。
あとは法人口座開設も業務開始前に済ませておくことをお勧めします。業務開始時に法人口座が出来ていないと、最初は個人口座に入金をお願いして、後で変更するなどの手間が発生しますし、一旦個人の銀行で売上や経費をやり取りしてしまうと、経理関係もややこしくなります。法人として業務がスタートするとそっちの業務が手一杯で経理関係などは二の次になるでしょう。ただ、税理士からはあれ出せ、これ出せと連絡が来ることになり、てんてこ舞いになってしまいます。そうならないためにも、法人としての業務がスタートする前に法人口座や出来れば法人のクレジットカードなどの作成を済ませておくことをお勧めします。
ということで、会社を作るなら2~3か月ぐらい前から準備を始めることをお勧めします!上記のスケジュール感は基本的なケースなので、法人成りの場合、融資を受ける場合、許認可を得る場合など人によってはもっとやるべきことは増えます。早め早めに動いて損はありません。