最近は電子マネーもいっぱいありますよね。ブランドによる違いや支払い方法による違いなど、細かく分類していくとすごいいっぱいある気がします。
そんな電子マネーですが、真面目に記帳しようとすると結構大変です。そのため、本記事では電子マネーの利用やチャージ等を効率的に記帳するコツについてお話したいと思います。
電子マネーの記帳・管理は事業主勘定を使うのが効率的
電子マネーを購入・チャージしたときは事業主貸
まず電子マネーを利用するためには、電子マネーを購入したり、チャージが必要になります。
もし事業用の銀行口座から電子マネーを購入・チャージした場合には、以下の仕訳で記帳すると簡単です。
事業主貸 ××/預金 ××
電子マネーを購入・チャージしたときは、現金としての性質を重視して「現金」で記帳したり、一時的に外部に預けている状態を重視して「預け金」や「前払金」、「仮払金」等で記帳することも考えられますが、それで記帳すると、その残高も帳簿上で管理する必要が出てきますし、プライベートで電子マネーを使ったときも、「事業主貸××/現金等××」で記帳しなければならなくなります。
そのため、電子マネーを購入・チャージしたときは一旦事業主に貸したと考えて、「事業主貸」で記帳するのです。そうすれば、後はその電子マネーを事業用で使ったときだけ記帳すれば済みます。
なお、購入・チャージが銀行口座からではなく、クレジットカードからの場合は、以下の仕訳となります。
事業主貸 ××/未払金 ××
電子マネーを使ったときは事業主借
次に、購入・チャージした電子マネーを使ったときの仕訳ですが、これは簡単です。ただ、利用額を利用時に以下の仕訳で記帳するだけ。
仕入・経費 ××/事業主借 ××
一旦事業主に貸していた電子マネーからお金を借りて、仕入や経費を支出したと考えて、貸方を「事業主借」とします。この時、購入・チャージを「現金」「預け金」「前払金」「仮払金」等で記帳していると、それらの勘定残高から取り崩すような仕訳が必要になり、残高管理や記帳が非常に煩雑になります。
電子マネーを事業主勘定で管理・記帳するときの注意点
電子マネーを事業主勘定を使って管理・記帳するときの注意点としては、大きく2つあります。
一つは、会社経理では使わない方がいいということ。会社経理は基本的に社長個人のお金とは厳密に分けるべきです。そうしないと、銀行からの印象が良くない「役員貸付金」として残ってしまったり、利用の中身がブラックボックス化するので、税務調査等でも厳しい目を向けられるでしょう。会社経理は個人事業主の経理よりもより厳格な記帳が求められるので、電子マネーを会社で使う場合には、ちゃんと帳簿上で管理・記帳することをオススメします。
もう一つは、個人事業主だとしても、電子マネーの利用や残高は帳簿とは別にちゃんと管理しておく必要があるという点です。事業主勘定を帳簿上で管理しておかないと、記帳漏れが生じるリスクがあるので、それは絶対しないように別途利用明細を毎月・毎年保存して、その明細をすべて確認するぐらいの管理は最低限行いましょう。それを行っていれば、仮に税務調査等で質問されても、記帳漏れはないという客観的な証拠を示すことが出来ます。
まとめ
電子マネーは色々と種類も多く、銀行口座やクレジットカードなど、色々な決済口座を通る場合もあったりするので、それを正面からすべて記帳しようとすると、かなり大変だと思います。
そのため、その場合は事業主勘定を上手に使って、効率的な記帳をするのがオススメです!ただし、くれぐれも記帳漏れはしないように注意しましょう。