確定申告書は色々な場面で必要になってくる大事な書類【銀行口座の開設・融資・補助金など】

個人でも法人でも事業で所得を得ていれば確定申告をする必要があります。これはもちろん納税のために必要なことですが、それだけではなくて、銀行口座の開設や銀行融資を受ける、補助金を申請するときなどでも確定申告書が必要となることがほとんどです。

特に個人事業主の方で、たまに確定申告をしていない方がいますが、税務署からバレないから、納税額が小さいからといって確定申告をしないでいると、事業を行っていく上で色々と弊害が出てきます。そのため、ちゃんと確定申告をすることをオススメします。

目次

確定申告をしなかった場合の弊害(税金以外の観点)

銀行口座の開設時に事業実態を証明しづらい

事業用の銀行口座を開設するときは、開業届(法人の場合は法人設立届)や確定申告書が必要となるケースが多いです。

また、昨今マネーロンダリングなどの犯罪収益に繋がることを防止するために、事業実態が厳しくチェックされる傾向にあります。

そんな時、確定申告をしていないと、事業実態の客観的な証明が難しくなり、銀行側の審査も厳しくなる恐れがあります。

いくら他の取引関係書類があるからといっても、ではなぜ確定申告をしていないのか?という話になれば、銀行の心証が悪くなるのは無理もありません。

確定申告書がちゃんとあれば、利益が出ているかどうかは別として、少なくともちゃんと事業実態があることはわかるので、事業実態うんぬんで銀行口座の開設が出来ないという事態は避けられます。

銀行融資申し込み時に業績を証明しづらい

事業を行っていく上では、設備投資や運転資金として銀行融資を受けたいときがあります。

その申込をする際の提出書類としては、開業から1期以上経過していればほぼ必ず確定申告書が必要になります。

銀行の融資審査では、現在の業績や将来性について、定量的な審査が行われるため、そのベースとなる確定申告書がないとなると、その評価がやりづらくなり、融資を受けられる可能性が大きく低下する可能性があります。

また、銀行融資の審査では、定量的な評価だけではなく、経営者の誠実性や人柄、事業に対する姿勢、コンプライアンス意識などの定性的な部分も、審査に影響してきます。そんな中、事業者の義務ともいえる確定申告をしていない場合、融資審査上は非常に厳しい判断になる可能性が高いです。

銀行からの融資を受ける時は、確定申告書がとても重要な書類となりますので、銀行融資を考えているのであれば、確定申告はちゃんと毎年されることをオススメします。

補助金等の申請書類の要件を満たしづらい

銀行融資と同じような話ですが、最近は事業再構築補助金や小規模事業者持続化補助金などの補助金制度も結構充実しています。

事業拡大や事業転換を図る際には、そういった補助金を活用することは、とても有効な施策となるでしょう。

ただし、補助金は基本的に返済に必要がなく、もらえるお金なので、その申請手続きや審査も非常に厳しいものとなります。そして、申請に際しては、まず間違いなく直近の確定申告書が必要になります。

補助金の申請時に、確定申告書がないとなると、補助金を受けることはかなり難しいと思われます。まして、補助金を受けられるかどうかは、他の事業者との競争になるため、確定申告書がないとなると、その競争で勝てる可能性はとても小さくなります。

そのため、補助金等を受けたいのあれば、確定申告書はちゃんと毎年しておくことをオススメします。

まとめ

確定申告の話をするときは、利益がいくらからしないといけないのかとか、しなかった場合のペナルティとかの話になりがちですが、確定申告書はそもそも事業を行っていく上で、色々な場面で使うことになるので、そういった事業的な観点からも確定申告はちゃんとしておくべきかなと私は思います。

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