個人事業主だと事業用とプライベートにまたがる支出として「家事関連費」があります。
家事関連費を費用に計上する場合には、事業用の割合分だけの費用の金額を計上すればいいのですが、ネットバンキングやクレジットカードなどをfreeeと連携していると、支出額の総額が同期連携されるので、プライベート部分の金額も何らかの処理が必要になります。
そこで、freeeでは、家事関連費独自の仕訳登録方法として、専用の機能を設けています。それが、こちら。この方法でももちろん問題はないのですが、この方法だと月次損益を記帳している時にちょっと困るかと思います。なぜなら、この方法だと、プライベート部分の按分仕訳(事業主貸××/費用科目××)が12月末の決算整理仕訳として計上されるため、1月~12月の期中は総額で計上されて費用が多く見えて、逆に12月は費用のマイナスのような見え方になってしまうのです。(=月損益がゆがむということ)
例えば、地代家賃で事業割合を8割(プライベートを2割)とすると、こんな感じ↓
上記の場合だと、期中の家賃が大きくなり、また12月の家賃は大きくマイナスになっていて、これだと正しい月次損益が見えにくいですよね。
そこで、私がオススメする方法は、「自動登録ルール」と「取引テンプレート」の活用です!
例えば、毎月10万円の家賃を払って、事業割合を5割とする場合には、仕訳的には以下のような仕訳になります。
地代家賃 5万円/銀行預金 10万円
事業主貸 5万円
上記のような複合仕訳をある程度自動で記帳するためには、freee上で、〇〇の場合にはAという取引テンプレートを推測するという自動登録ルールを設定し、実際の複合仕訳はAという取引テンプレートで設定しておけば、○○の支出があった場合には、上記の複合仕訳が自動で作成(推測)されます。(freeeでは、いきなり取引テンプレートの推測はできないので、一旦自動登録ルールを経由する形になります)
実際のルールは例えばこんな感じです↓
支出金額が同じであれば、取引テンプレート自体に金額も予め入力設定しておくことで、取引テンプレート(複合仕訳)の推測段階で金額も予め入力されている状態となります。
金額が毎月変動する水道光熱費等の場合は、金額だけ空欄にしておく形がスムーズかなと思います。そして、仕訳登録時に金額だけ按分して入力する。
最初の設定が少しだけ手間ですが、それさえクリアすれば、後は支出(freeeで利用明細を取得する)と同時に上記の複合仕訳が勝手に推測されるので、金額等を適宜微調整して、登録するだけで、家事関連費のリアルタイム記帳が可能となります。
このように、freeeの「自動登録ルール」と「取引テンプレート」を組み合わせる方法も使えるようになると非常に便利なので、是非トライして頂けると良いかと思います!