freeeでプライベートの入出金を処理する方法【[明細を無視]を選択しないように注意!】

個人事業主やフリーランス(以下「個人事業主」)の方は、事業用とプライベートのお金を区分するために、プライベートの入出金は事業主(貸・借)勘定を使う必要があります。

本記事では上記の処理をfreeeで行う時の操作方法や注意点について解説します。

目次

プライベートの入出金の考え方

本題に入る前に、プライベートに関する入出金の考え方について、簡単に纏めておきたいと思います。

プライベート(から)の入金については、事業主(自分)から借りたと考えて、仕訳的には「預金××/事業主借××」となります。

逆に、プライベート(へ)の出金については、事業主(自分)に貸したと考えて、仕訳的には「事業主貸××/預金××」となります。

上記のような仕訳を行うのは、お金の出所が事業主個人の自己資金であることを明確にするためであったり、プライベート目的の支出を経費に計上しないようにするためです。

事業主(貸・借)勘定も青色申告決算書には載ってきますが、あくまでプライベートの入出金の残高を示すだけであって、損益や所得には一切関係ありません。

逆にいえば、損益や所得に関係させないためにも、プライベートの入出金はちゃんと事業主(貸・借)勘定を使わなければならないということです。

事業主勘定については、こちらの記事でも詳しく解説していますので、もしよければご覧ください。

freeeでの処理方法(自動で経理の場合)

基本的な操作方法や流れ

自動連携させている口座については、データ連携した明細が「自動で経理」に一覧で出てくるので、それらのうちプライベートに関する入出金は、先ほどご説明したような事業主(貸・借)勘定で処理することになります。

具体的には、「取引」→「取引の一覧・登録」でプライベートの入出金があれば、専用の処理(後述)をすることになります。

以下、プライベートの入金と出金に分けて、それぞれ個別に解説します。

プライベートからの入金(借りた)

プライベート資金を事業用に拠出した場合や、事業とは関係ないプライベートの入金(=事業用口座に貸したことになる)があった場合には、対象取引の一番右の▽を押して「プライベートな入金として処理」を選択します。

上記の処理を行うことで、「預金(銀行口座の場合)××/事業主借××」の仕訳が自動的に計上されます。

プライベートへの出金(貸した)

逆に事業用口座からプライベート目的で出金した場合には、対象取引の一番右の▽を押して「プライベートな出金として処理」を選択します。

上記の処理を行うことで、「事業主貸××/預金(銀行口座の場合)××」の仕訳が自動的に計上されます。

取引を一括で処理することも可能

上記の処理は1件1件登録しなくても纏めて処理することも出来ます。

取引の一覧画面で左上に一括でチェックを入れるボタンがあるので、まずそこをクリックします。

すると、一括操作をするためのボタンが出てくるので、「プライベートな取引として登録する」を選択すれば、入金取引は相手科目を「事業主借」で、出金取引は相手科目を「事業主貸」で一括処理できます。

件数が多い場合は、上記のように一括処理するのが楽なのでオススメです。

「明細を無視」を選択しないように!

上記の取引の処理選択画面で、「明細を無視」であったり、一括操作では「無視する」というのがありますが、これは以下のような場面で使う機能なので、プライベートの入出金として処理するときは選択しないように注意しましょう。

  • 誤った明細が取り込まれた場合
  • 重複した明細が取り込まれた場合(重複分を「無視」する)

プライベートの入出金に関する明細を「無視」すると、以下のようなデメリットがあります。

  • 実際の残高と会計上の登録残高が合わなくなり、会計データが漏れなく・適切に処理されているかどうかがかなり分かりづらくなる。
  • 事業主(貸・借)勘定のあるべき残高とは異なってくる。

そのため、プライベートの入出金については、「無視」を選択しないように注意しましょう。

freeeでの処理方法(手動で取引を登録する場合)

これまで説明してきた内容は、口座を自動連携させて記帳を行う「自動で経理」を前提にしていました。

自動で経理ではなく、手動で取引を登録する場合には、口座を「プライベート資金」にして取引を登録すれば、相手科目を事業主(貸・借)勘定で処理することが出来ます。

↓の赤枠のような感じですね。

まとめ

個人事業主の方が記帳をする上では、プライベートの入出金を正しく処理できるかどうかが一つ大切なポイントになってきます。

freeeの自動で経理で処理する場合には、「プライベートな入出金として処理」を選択することで正しく処理することが出来ます。

その際、「無視」を選択しないように注意しましょう。

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