昨日NHKで物価上昇に伴い旅費規程を改定する企業を取り上げていたので、今日は旅費規程の改定についてお話しようと思います。
結構な節税にもなる旅費規程ですが、物価が上がりホテル代が上昇すれば、節税効果も薄くなってきます。そこでホテル代の上昇に合わせて旅費規程の宿泊費や日当もアップさせる方向で改定するのです。そうすれば、ホテル代等が上昇しても変わらず節税効果を得られます。旅費規程の改定をしないと、節税幅が小さくなるどころか、自分で持ち出しが発生してしまうかもしれないので、旅費規程は小まめに見直すことをオススメします。
旅費規程の宿泊費や日当を改定するとしてもいくらにすればよいのか?改定幅にルールはありませんが、旅費規程により支給する宿泊費や日当が給与課税されないための条件としては、改定後の支給額が下記を満たす必要があります。
- 支給額が、同業種、同規模が一般的に支給している金額に照らして相当と認められるかどうか。
- 支給額が、役員及び使用人の全てを通じて適正なバランスが保たれているかどうか。
そのため、物価が上昇しているからといって、物価上昇幅に見合わない増額や、特定の職位だけ(社長だけなど)の改定だと税務上問題となる可能性があります。
旅費規程の宿泊費や日当を増額する場合には、物価上昇率や統計資料など合理的な根拠に基づいて改定しましょう。
先のNHKの特集によれば、2023年度は前年度に比べてホテルなどの宿泊料が25.5%上昇しているそうです。このような上昇に合わせて、とある企業では一泊宿泊費の上限を1万円から1万3千円に増額改定したということでした。
出張エリアや出張目的にもよりますが、上記NHKの特集を参考にすれば、25%アップぐらいであれば、増額改定しても違和感はないかなと個人的には思います。ただし、これは改定前の支給額が物価上昇前の相場で規程されていた場合の前提です。
参考:NHK『ホテルが高い…観光需要の回復などで「宿泊料」25%余上昇』
旅費規程の使い方や導入方法について知りたいよって方は下記記事をご覧ください。
以上、物価上昇に伴う旅費規程の改定についてでした。参考になりましたら幸いです。