少し前にクレジットカードで源泉所得税を納付する方法を解説しましたが、本記事ではネットバンキングで源泉所得税を納付する方法を解説します。
ネットバンキング納付の仕組み
ネットバンキング納付とは、その名の通りネットバンキング経由で税金の納付をするやり方のことで、電子納税の方法の一つです。ネットバンキング納付の主な特徴としては、下記の通りです。
- ネットバンキング納付を利用するための事前の届け出は不要。
- 納付する法人の名義以外の口座でも可(代表者個人のネットバンキング口座など)
- 金融機関によっては振込手数料がかかる。
ダイレクト納付の場合は、事前の届け出が必要で(申請から利用開始まで概ね1か月程度かかる)、かつ利用可能口座も法人名義に限られるというデメリットがありますが、その点ネットバンキング納付はすぐに利用可能で、法人名義以外の口座でもOKというメリットがあります。(ダイレクト納付には、ネットバンキングがなくても使えるというメリットがあります)
ネットバンキング納付が使える金融機関はこちら(ペイジーが使える金融機関)から調べることが出来ます。例えば、後ほど具体例で説明する「三井住友銀行」(具体例では個人IBを利用)の場合は、以下のような利用状況になっています。
ちなみに、三井住友銀行の個人IBからの源泉所得税の納付では、振込手数料はかかりませんでした。
ネットバンキング納付のやり方
納付情報の登録まではクレジットカード納付と同じ
ネットバンキング納付の大きな流れとしては、以下の通りです。
- 事前準備(e-Taxの利用開始届)
- 利用者情報の登録(初回だけ)
- 納付情報の登録
- ネットバンキング納付
上記1~3までは、クレジットカード納付と同じなので、以前に解説した↓の記事をご参照ください。本記事では、上記4について詳しく解説します。
ネットバンキングによる納付のやり方【画像付きで解説】
源泉所得税の納付情報の登録まで完了すると、メッセージボックスに受信通知が来ているので、それをクリック。
受信通知をクリックすると、登録した納付情報が表示されるので、間違いがないかを念のため確認。
納付情報に問題がなければ、今回はネットバンキング納付なので、電子納税の「インターネットバンキング」のバナーをクリック。
すると、電子納付の専用サイトに行くので、金融機関を選択します。今回は三井住友銀行から納付するので、銀行をクリック。
三井住友銀行のネットバンキングで「利用可」の部分をクリック。
すると、今度は三井住友銀行(選択した銀行)のページに行きます。今回は私個人の口座から支払いをしようと思いますので、個人のお客様の方をクリックします。
ここで、IDやパスワードなどを入力して、ログインすると、ペイジーの出金口座の選択画面が出てくるので、問題ないか確認して、問題なければ次へ。
ここで、納付金額などの確認ページになるので、問題ないか最終確認をして、問題なければ、振込を実行します。三井住友銀行の場合はここでワンタイムパスワードが必要になりましたが、金融機関によってまた異なるセキュリティが求められるかと思います。
上記の実行により、ネットバンキングでの納税が完了しました。
ちなみに、払込が完了すると、納付情報を登録した受信通知のメッセージ内容が、「送信された〇〇の納付は、〇〇に完了いたしました。」と変わっているので、念のためこちらも確認しておくことをオススメします!
法人名義以外の口座から納付した場合の仕訳
法人名義以外の口座から納付をした場合には、仕訳にも注意しましょう。
法人名義口座からの支払いの場合は、
預り金 ××/預金 ××(税金の支払い)
となりますが、法人名義以外の口座の場合は、立て替えてもらっていた金額を後で精算する必要があります。例えば、社長個人の口座から支払った場合は、以下の仕訳になります。
預り金 ××/役員借入金 ××(税金の立て替え払い)
役員借入金 ××/預金 ××(役員借入金の返済)
会社のお金以外で納税しているのに、預金で処理してしまうと、会社の帳簿上の預金残高が、実際の預金残高と合わなくなるので、要注意です!
まとめ
以上、ネットバンキングで源泉所得税を納付する方法でした!
ネットバンキングやクレジットカードだと、法人名義以外の口座やカードからでも払えるのが良いですね^^