外部サービスに頼り過ぎるリスクとその対策

最近ちょっと思うのが外部サービスに頼り過ぎる(=依存しすぎる)リスクです。

外部のシステムやノウハウに依存しすぎると、例えば急なシステムトラブルや料金改定など当初想定していなかった追加コスト(損害)の負担を強いられる可能性があります。

とはいえ、すべての機能やサービスを自分(自社)だけで賄うのは現実的ではありません。

そのバランスをどのように取るのかが難しい所ですが・・・今日は外部サービスに頼り過ぎるリスクについて考えてみたいと思います。

目次

外部サービスに頼り過ぎるリスクを感じた理由

クラウド会計ソフトを使っていて感じた不便さ

なぜ私がこんなことを思うようになったのかといういうと、私は会計事務所を運営しているのですが、freeeやMFなどのクラウド会計の推進を一つのテーマにしています。

クラウド会計ソフトは自社経理にも使っていますし、お客さんにも特に希望がなければクラウド会計ソフトで記帳しています。

実際に使っていると、基本的には便利だなと思うことが多いのですが、それと同時に色々な不便さや欠点なども少なからず感じます。

例えば、下記です。

  • システムトラブルで業務がストップしてしまう。
  • システムトラブルの対応で余計な時間を取られてしまう。
  • システムの仕様変更で使えなくなるサービスがある。
  • システムの仕様に合わせて業務見直しが必要になることがある。
  • 料金改定が結構頻繁にある。

現時点ではクラウド会計ソフトを利用するメリットの方が大幅に上回ると思っているので問題はありませんが、同時にあまりに頼り過ぎるのも考え物だなと感じています。

外部サービスを利用することで得られないもの

何かを始める時に、時間やコストの節約のために外部サービスの利用を検討することも多いかと思いますが、なんでもかんでも外部サービスを利用するのも考え物です。

私は近々会社を作ろうと思っていますが、司法書士などの専門家への依頼はせずにとりあえずは自分でやってみようかなと考えています。

外部に依頼することで、時間は節約できますが、お金はかかりますし、ノウハウも溜まりません。

その時だけに必要なことであれば、外部に依頼してもよいかもしれませんが、今後も同じようなことが起きそうな場合には、その時もその外部サービスが同じようにある保証はどこにもありません。

値段が上がっている可能性もありますし、サービス内容が変化(使い方が変わるなど)している可能性もあります。

そのような変化に毎回付き合っていくのは結構めんどくさいことかなと思います。

外部サービスに依存するリスク

システムトラブル・仕様変更

外部サービスに依存し過ぎると、いざという時に痛い目に合います。

例えば、システムトラブルにより、障害が解消されるまでの待機時間が発生したり、障害を解消するために追加のコスト(時間やお金)が必要になるかもしれません。

また、利用しているシステムの仕様変更があれば、それに順応しなければなりません。

すぐに順応できる内容であればまだいいですが、順応するために追加の対応やコストがかかってしまう場合には結構しんどいです。

サブスクリプション型における料金改定

買い切り型のサービスではなく、サブスクリプション型のサービスの場合は、急な料金改定が起こり得ることも考えておく必要があります。

例えば、MFクラウドは2022年6月に一部の料金改定を行っています。

料金体系の一部改定について(改定日:2022年6月1日)※追記あり

こうした料金改定により、当初の想定よりも多くのコストがかかる場合があります。

そのため、同じサービス内容で買い切り型とサブスクリプション型の2つがある場合は、サービスの内容や料金の比較検討はもちろんですが、料金プランの改定があった場合にどうするのか、ということも考えて検討すると尚よいかなと思います。

ノウハウが蓄積されない

外部サービスに頼ることで、その部分のノウハウを得ることは出来ません。

1回だけしか必要でない場合や、今後も同様のサービスが受けられる場合には、時間とお金のコスパも考えて、外部サービスに頼るという選択でもよいかと思います。

しかし、その外部サービスが今後も同じ条件で受けられない可能性もあります。

そのような場合に、自社にノウハウが蓄積されていないと、問題解決に苦労することになるでしょう。

外部サービスに頼り過ぎるリスクを回避するには

自分(自社)でやってみる(=内製化)

外部サービスに頼り過ぎないようにするためには、まずは自分でやってみる精神が大事かなと思います。

もし自分でできそうならわざわざ外部に依頼する必要はありません。

これは、サブスクリプション型ではなく買い切り型のサービスを選択することにも当てはまります。

サブスクリプション型で継続的にサービスを受けるのではなく、その時点でのサービスを購入し、以後はそれを自分たちで活用していくことで、外部サービスに頼り過ぎるリスクを軽減できます。

基本的な事項を理解しておく

外部サービスは将来的にどうなるか不確実な部分があります。

そのため、いざそのサービスが利用出来なくった場合でも、自分たちで解決できるように基本的な内容やポイントについては理解しておくとよいでしょう。

例えば、クラウド会計ソフトを利用して、なんとなく経理をするのではなく、最低限の簿記の知識を身に着けておくことで、いざ会計ソフトが変わった場合でもどうにか対処できると思います。

物事の基本的な部分や本質を理解しておくことは大事なことだと思います。

バックアップを取っておく

外部サービスが使えなくなった場合に備えて、その時までの利用データやノウハウは定期的にバックアップを取っておくことをオススメします。

例えば、会計ソフトであれば総勘定元帳や仕訳帳、試算表などの会計データです。

また、外部サービスを利用して行った業務についても、やり方などのノウハウは可能な限りバックアップを取っておくと、その外部サービスが利用出来なくなった場合でも、自分でどうにかできるかもしれません。

外部サービスが利用出来なくなった場合に備えて、必要なデータやノウハウは常にバックアップを取っておくという心構えは必要かなと思います。

まとめ

最近は、色々と便利なサービスも増えています。

何を自分たちで行い、何を外部サービスに依拠するのか。

そのバランスを取ることや、外部サービスを利用する場合の対策をしておくことも大事かなと思います。

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