社会保険料削減の観点からは賞与は年1回払いがオススメ

先日賞与を活用して社会保険料を削減する方法についてお話しましたが、今日はその応用編です。

上記記事では、夏冬の年2回の賞与を前提にお話しましたが、社会保険料をもっと削減したい場合には賞与は年1回で纏めて払うのがオススメです。

なぜなら、賞与の社会保険料の上限は以下の通りとなっており、賞与を年1回払いにすることで、賞与150万円分の厚生年金保険料が浮くからです。

  • 健康保険料の上限は年間573万円
  • 厚生年金保険料の上限は月間150万円(←2回(2か月)に分けて払うとそれぞれで150万円部分の厚生年金保険料がかかる

実際どれくらい削減できるのか計算してみましょう。前回と同じ前提(給与総額1,200万円、内ボーナス960万円)で計算します。

A:賞与なしB:賞与あり
(年2回)
C:賞与あり
(年1回)
①月額給与総額1,200240240
②賞与総額0960(480×2回)960(960×1回)
③給与総額(①+②)1,2001,2001,200
④健康保険料△136△94△94
⑤厚生年金保険料△143△98△71
⑥社会保険料総額(④+⑤)△279△192△165
賞与なし・ありの社会保険料の比較(単位:百万円)

※被保険者が40歳以上、会社が東京都の場合の保険料率で計算

賞与を年2回に分けて払う場合の社会保険料総額が192万円(B)なのに対して、賞与を年1回で払う場合の社会保険料総額は165万円(C)となり、賞与を年1回払いにすることで、さらに27万円の社会保険料を削減することが出来ました。

この方法の注意点としては、賞与の支給タイミングが年1回になることで、会社・個人の資金繰り管理がやや難しくなることです。賞与を会計期間の最初の方に支給する場合には会社の資金が一気に減りますし、会計期間の後の方に支給する場合には個人の生活資金がきつくなります。

トータルで考えれば支給金額は同じですが、月々で見れば資金繰りの管理が難しくなる点については注意しましょう。そのため、会社・個人の資金にある程度余裕がない場合は、この方法はあまりオススメできません。

以上、社会保険料削減の観点からは賞与は年1回払いがオススメというお話でした。参考になりましたら幸いです。

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