私の法人顧問先は一人会社や家族を非常勤役員にする程度の同族会社が多いのですが、それぐらいの規模だと社会保険手続きも簡単なものが多いので、やり方を伝えてご自身で作業してもらうことが多いです。
自分でできるようになれば、毎年税理士にやり方を聞く必要はなくなるし、社労士代もかかりません。手続き的にも基本的な手続きであればそこまで難しくないので、自分である程度できるようになっておくと便利です。
ではどんな社会保険手続きができるになっておくと良いかというと、会社を作って役員報酬を支給する場合には、下記手続きが必要になってきます。
- 新規加入時の手続き(新規適用・資格取得届)
- 毎年定例(4月~6月)で行う社会保険料の決定手続き(定時決定)
- 定例以外で役員報酬を変更した時に行う社会保険料の変更手続き(随時改定)※定時決定対象は除く
- 社会保険の扶養に入れる/扶養から外すときの手続き(異動届)※一人なら不要
これら手続きのうち、1と2は役員報酬を支給する場合に必ず行う手続きで、3と4は該当がある場合にのみ行う手続きになります。
特に2は毎年行う手続きになるので、毎年税理士や社労士に確認していると手間もかかるし、社労士にお願いするなら当然作業料がかかります。手続きの内容的には年金事務所から届く紙に4月~6月の給与を書いて返送するだけなので、実はめっちゃ簡単です。もちろん最初は手続きについて理解する必要はありますが、一度理解すれば2年目以降は瞬殺できるでしょう。
1、3、4もその時に必要な手続きを年金事務所のHPを見たり、所轄の年金事務所に電話すればやり方は教えてくれます。1はちょっと大変かもですが、これは会社設立時に1回行うだけなので頑張りましょう。
これまで4年間、会社設立のサポートやその後の税務顧問をしてきましたが、上記1~4(1は最初だけですが)の手続きが自分でできるようになっておくと色々と手間もかからず、無駄な士業へのコストもかからず良いと思います。
特殊な勤務形態や海外に居住する場合など、特殊な状況でなければ、基本的には社会保険手続きもそこまで難しくないので、ご自分でされることをお勧めします。そうすれば、手間もコストもかからず、社会保険の知見も増えてメリットだらけです。
基本的な社会保険の知識は顧問税理士に聞いたり、ネットで調べて、細かい手続きは所轄の年金事務所やねんきん加入者ダイヤルに電話すれば教えてくれます。
以下、参考までに年金事務所の手続きページのリンクを張っておきます。ご自分でも出来そうな方は是非チャレンジされることをお勧めします。