税理士料金って結構高いですよね。税理士を顧問に付けると記帳から税務申告、相談まで色々やってくれますが、毎年数十万円の固定費になるので結構なコスト負担だと思います。
そんなお高い税理士代なので「値引きしてほしい!」と思う方は少なくないでしょう。実際私も最初に料金を提示した時にもう少し安くできないかと相談を受けることもちらほらあります。
もう結論言っちゃいましたが(笑)、税理士料金の値引き交渉は・・・ありです!
税理士の料金設定はあくまで目安で設定しているケースがほとんどで調整余地は実はめっちゃあります。一旦は売上や従業員などの規模、業種なんかでベースを決めてそこからその人の希望や特殊事情とかを聞いて微調整していく感じになります。
この微調整していく中でもし値引き希望なのであれば、その旨を伝えるとともにどの辺を削れば値引きしてもらえるか税理士に聞いてみましょう。例えば、
- 記帳は自分でやる→記帳料の削減
- 訪問不要(もしくはオンラインでOK)→顧問料の削減
- アドバイスは不要、必要最低限でいい→顧問料の削減
- 最初はきついので1年目だけ値引き→顧問料等の削減
- 1年分前払いするからその分値引き→顧問料等の削減
などです。こんな感じで一部サービスを削減していいから値引きできないかと聞くと、意外と多くの税理士が受けてくれるんじゃないかなと思います。
ただ、値引き交渉の注意点もあります。
【注意点①】サービスの質や量の低下
値引きするということは少なからずサービスの質や量を減らすということです。サービスの質や量は変えずに料金を下げてくれ、というのはさすがに無茶です。値引きしてもらうならその分サービスの質や量が下がることは覚悟しましょう。
サービスの質や量が低下して自分が想定外の損害を被らないようにだけはご注意ください。例えば、月次で業績把握したいのに年一記帳に変えたことで適時に節税対策が打てなかった、とか。
ただ人によって必要なサービスは異なるので、自分が不要と思うサービスがあるならそれを削ってその分値引きしてもらうのがいいでしょうね。
【注意点②】税理士のモチベーション低下
税理士も商売でやっているので、もらえるお金が少なくなればそりゃモチベーションは下がります。
それで必要なサービスをしなくなるというのはさすがにないと思いますが、例えばいっぱいお金を払ってくれるAさんとあまりお金を払ってくれないBさんから同時に質問や依頼があったときには、おそらくAさんを優先して対応するでしょうし、お金をいっぱい払ってくれる人のほうがより頑張ろうと思うはずです。少なくとも自分はそうです。
経営的にも収益性が高いクライアントを優先するのは当然の話です。
【注意点③】税理士との中長期的な信頼関係が構築しづらい
これも注意点②と同じような話ですが、やっぱり値引き交渉などに熱心な経営者さんとは税理士側も付き合うのが結構しんどくなります。この微妙なすれ違いは長い目で見たときの信頼関係に少なからず影響を及ぼすでしょう。
そのため、値引き交渉もたまーにするぐらいであればいいと思いますが、事あるごとに値引き交渉をすると税理士も疲れちゃうので止めた方が良いかなと思います。あんまりやりすぎると税理士から「もう他をあたってください」と言われかねません。
ちなみに、税理士を変えるのは結構めんどくさいです。過去の申告書等の税務情報の共有は簡単ですが、記帳スタイルや業務の進め方は税理士によって全然違うので、それに合わせる依頼者さんのほうが結構大変になると思います。そういう意味でもずっと同じ税理士さんと付き合っていけるように中長期的にいい関係を構築できるような配慮は大事かなと。
以上纏めると、税理士代の値引き交渉は全然あり、ただサービスの質や量の低下は少なからずあるのでその点は理解が必要。それと税理士のモチベーションも少なからず低下するのでその辺の配慮も必要、という感じですね。
税理士料金って人によって全然違うし、サービスの中身も全然違うから税理士選びってホント難しいよなと税理士である私も思います。自分に合う税理士を見つけるためにはよく話をしてみることですね。話が合う、話しやすい税理士はあなたにとっていい税理士さんである可能性は高いかなと。