税理士経由で金融公庫の融資を申し込むと融資額は増えるのか!?【実例付き】

銀行から融資を受けようとしている方で税理士にお願いするか、自分でやるか悩んでいる方もいるのではないでしょうか?そこで本記事では、税理士経由で融資をお願いした場合に融資の調達額は増えるのか、というテーマについてお話したいと思います。

本記事で分かること
  • 金融公庫融資を税理士にお願いした場合に融資額が増えるのかどうか(融資可否の成功率も含む)
  • 金融公庫融資を税理士にお願いするメリット・デメリット

まず結論から言うと、税理士経由で融資を申し込んだ方が融資が下りる可能性は高まりますし、融資額も増える可能性大です。なぜなら税理士経由、つまり税理士のサポートがあることで融資審査上の様々なメリットがあるからです。実際に私のお客様で、同業かつ同じぐらいの売上規模の方がいるのですが、自分を通していない場合の融資額が500万円だったの対して、自分を通した場合の融資額は1,500万円と3倍の違いがありました。なぜこのような違いが出るのか、具体的にご説明します。

1.税理士経由で申し込むと税理士専用の担当者が付いてくれる(税理士からのお墨付き)

一番大きい理由はこれです。融資サポート業務をしている税理士であれば、最寄りの金融公庫の支店に日頃からやり取りをしている担当者が付いています。税理士から融資を申し込む場合には、基本的にはこの担当者の方が付いてくれるので事前相談、面談、審査などすべてがスムーズに進みます。先に挙げた1,500万円のケースでは面談の翌営業日には結果の連絡があったほどです。

なぜこんなにも待遇が良いのかというと、それは日頃からやり取りをしている税理士さんからの紹介、サポートが付いているということである種信頼されているからです。税理士からの申込=税理士からのお墨付きが付いているということで、金融公庫からも一定の下駄をはかせてもらっているような状況なのです。もちろん支店や担当者によって程度の差はあると思いますが、税理士からの紹介パワーというのはリアルに差が出ます。先に挙げた、500万円と1,500万円の違いがいい例です。

2.税理士からのアドバイスで創業計画書等の書類や面談のレベルが上がる

次に税理士から申し込む時は、事前に資料や面談について色々なアドバイスが得られます。資料は税理士が作ってくれる場合も多いでしょう。税理士は創業融資などの金融公庫融資を何度も経験し、その度に審査担当者とも融資結果について話しをしているので、審査のポイントは熟知しています。そのため、税理士に融資をお願いすることで創業計画書や面談のレベルが上がり、融資の成功率や調達額の増額の可能性が高まるのです。

これらの融資申し込みの勘所は一朝一夕には身につきません。何度も経験しているからこそ身に付けている税理士の職人技なのです。

3.融資の希望額を正しく伝えることが出来る

そして最後に意外と重要なのが、融資の希望額を正しく伝えられるということです。これはどういうことかというと、税理士にお願いせずに自分で申し込む際はどこまでの融資を希望していいか分からず、小さめの希望額で申込をしてしまったり、面談の中で「もう少し下げておきますか?」と公庫の担当者から打診されてそれを受けてしまうことがあるのです。先に挙げた例もそうで、その方の売上規模であれば最低1,000万円は固かったのですが、担当者からの打診で500万円で受け入れてしまったそうです。

本来得られたはずの融資が減らされるのはとても残念なことなので、税理士を付けて本来得られるはずの融資を漏れなくゲットしましょう。

以上、税理士経由で融資を申し込んだ場合に、なぜ融資の成功率や融資額が増える可能性が高まるのかという理由についてでした。

ここまで税理士に融資をお願いするメリットについてお伝えしましたが、逆に税理士にお願いするデメリットについても触れておきたいと思います。主なデメリットとしては下記があります。

税理士に融資をお願いするデメリット
  1. 税理士費用がかかる。相場は成功報酬として融資額×2%~5%(最低10万~15万)
  2. 本来借りる必要のない融資まで受けてしまう恐れ
  3. 税理士任せになって他責思考になってしまう恐れ

やはり一番大きなデメリットとしては、費用面かと思います。融資は金額も大きいので融資額の数パーセントが税理士に払う手数料となると、結構な額になります。もちろん融資を得ることで得られる利益がその手数料を上回っているのであればお願いした方がお得ということになるので、費用対効果があるのかは事前に検討が必要です。

また、税理士はその報酬形態から融資額が大きければ大きいほど、得られる報酬も増えるので、本来受ける必要のない融資まで申請しようとするかもしれません。無駄な融資=無駄な利息を払うということなので、自分がいくら必要なのかというのは予め考えて置き、無駄な融資は借りないように気を付けましょう

最後にあまりいないとは思いますが、中には融資は税理士に丸投げすればいいと考えている人もいます。そうなると融資の資料の中身や面談の受け答えなどの至るところで他人事のようなスタンスが見え隠れしてしまい、公庫担当者からの評価も悪くなります。実際の事業においてもいい状態とは言えないので、税理士に融資をお願いするとしても、借りるのは自分、返すのは自分ということをしっかりと胸において、融資を得るようにしましょう

以上、税理士経由で金融公庫の融資を申し込むと融資額は増えるのか!?についてでした。上記には書いていませんが、個人的には融資を税理士にお願いすると、融資審査の過程で税理士と事業計画や事業の中身について色々と話すことになるので、そういった時間は経営者としてとても有意義な時間になります。こうした副次的な効果もあり、税理士に融資をお願いするというのは結構いい経験になると思うので、私個人的にはオススメです。

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