2月に入り、そろそろ確定申告の期限を意識する時期になってきました。
1年間の取引をすべて会計データに落とし込む作業はとても大変なことですが、正しい税額を算出するためには、漏れなく記帳することが大事になってきます。
本記事では漏れなく記帳をするために確認しておくべきことについてご紹介します。
記帳漏れがあると何がいけないの?
具体的な説明に入るまでに、そもそも記帳漏れがあると何がいけないのかについて、ご説明しておきます。
「売上や雑収入の記帳漏れ」があると、納付する税金が少なくなるので、あとで税務署から指摘されると過少申告加算税などのペナルティーの対象となります。
「仕入れや経費の記帳漏れ」があると、これらを記帳していた場合に比べて、納付する税金が多くなるので、単純にもったいないです。
つまり、記帳漏れは百害あって一利なしということです。
そのため、可能な限り漏れなく記帳出来るようにしたいところです。
記帳漏れを防ぐために確認しておくべきこと
領収書や請求書の束
売上や経費の元になるのは取引であり、取引の結果を示す領収書や請求書が仕訳の元になってきます。
そのため、領収書や請求書の中で、まだ記帳していない取引がないかを確認するようにしましょう。
この確認をするためにも、記帳済みなのか、まだ記帳していないのかで、資料をちゃんと分けていれば、この確認作業もいくらかは楽になります。
青色申告の場合は、発生主義に基づいて、12月末までに入出金していない取引も記帳対象となる場合がありますので、1月入出金の資料もざっと確認しておくとよいかと思います。
銀行口座の入出金履歴
事業用口座は12月末の会計上の口座残高と、会計上の口座残高が一致しているかをまず確認します。
一致していなければ、記帳にミスがあるか、記帳漏れがあるかのどちらかなので、1年間の入出金履歴を確認しながら、ミスや漏れの有無を確認してみましょう。
個人事業主の場合は、プライベートの口座から経費を出すことも結構多いかと思います。
そのため、プライベート口座の入出金履歴も確認するようにしましょう。
入出金履歴を見ていると、意外と「あ、これ漏れてた!」みたいな取引が見つかったりします。
また、家事関連費(事業用とプライベート用が混在している経費)については、プライベート口座を利用していることが多いと思いますので、そういった意味でもプライベート口座はしっかりと確認するとよいかと思います。
自宅家賃や携帯代、ネット代とかは金額的影響も大きいので要チェックです。
クレジットカードなどの利用明細
クレジットカードや電子マネーを使っている場合は、それらも必要に応じて確認するようにしましょう。
チェックする観点は銀行口座と同様です。
事業用には使っていないことが明らかなのであれば、チェックはしなくても大丈夫だと思います。
クラウド会計でチェック作業を楽にする
銀行明細やカードの明細を確認するのは正直大変です。
ネットバンキングやクレジットカードなどでオンラインでデータを取得できるものについては、クラウド会計とデータ連携をすることで、記帳漏れを防ぐごとができます。
利用明細とクラウド会計を連携すれば、取引データがクラウド会計に蓄積されていくので、記帳漏れの心配からは解放されます。
これは結構大事なポイントで、私も自社経理はクラウド会計大手のfreeeを使っているのですが、freeeと連携している銀行口座やカードは網羅性チェックはしていません。
すべて記帳していることが明らかだからです。
そのため、上記で説明してきたチェック作業にうんざりしているのであれば、クラウド会計の導入がオススメです。
まとめ
収入の計上漏れは、税務上問題となりますし、経費の計上漏れは税金が高くなるので避けたいところです。
確定申告で計算した事業所得等をもとに、所得税、住民税、国民健康保険料などが決まってくるので、経費を漏れなく計上するためにも確認作業を頑張りましょう!