MJSで年末調整業務を進める際の流れや注意点【個人的な備忘録】

今日は12月29日、やっと年末調整関係のタスクが一区切りつきました。。。これで心置きなく年越しできそうです^^

年末調整やら法定調書やらは前職の税理士法人でもやってましたが、細かい作業はサポートの方にお願いしている部分が多かったので、すべて自分一人でやるのは今回が初めてでした。事前準備から、税務ソフトの設定、お客さんとのコミュニケーションなど、色々と苦労もありましたが、だいたい掴めました。ただ、年末調整関係は年一タスクで来年になったら絶対忘れている自信があるので、来年の自分のために業務の流れや注意点などの備忘録を残しておこうと思います!

目次

MJSで年末調整業務を進める際の流れや注意点

年末調整業務のスケジュール感

年末調整業務全体のスケジュール感を把握しておくのが重要。依頼のタイミングが遅れると、お客さんから資料の提出も遅れて、自分の首を絞めることになる。

<全体のスケジュール感(目安)>

  • ~11月下旬:対象者へ案内。PDFをクラウド上でやり取りすると楽。
  • ~12月上旬:回収。場合によっては、電話しながらこっちで作成してあげる。
  • ~12月下旬:年末調整資料の作成、精算仕訳の計上、源泉徴収票の配布【期限厳守】
  • ~1月上旬:源泉税の納付
  • ~1月末;源泉徴収票等の法定調書(→税務署)・給与支払報告書(→自治体)の提出

上記赤字までを年内に終わらせとかないと年明けが一気にきつくなるので、年内に上記赤字までは完了させるように頑張る。

年末調整業務の事前準備・お客さんへの案内・回収

年末調整関係の資料は、税務署のHPに各種揃っている。例えば令和4年はここにある。

お客さんに配布するときは、入力用のPDFがあるので、それをGoogleドライブ等に入れて、そこに入力してもらうようにすると、回収や手直しも簡単。

案内資料は、入力用・手書き用・記載例の3点セット。基本的には以下4つの書類。

  • 扶養控除等申告書(翌年分をもらう。今年分をもらっていなければこの時に一緒にもらう
  • 基礎控除申告書兼配偶者控除等申告書兼所得金額調整控除申告書
  • 保険料控除申告書
  • 住宅借入金等特別控除申告書

上記書類は分かりづらい書類も多いので、一人社長とかであれば、電話してこっちで代行記入した方が早い場合も多い

MJSで年末調整の実施・源泉徴収票等の作成【重要!】

MJSは年末調整に関するQ&Aが纏まっている特集ページがあって、すごく分かりやすい。MJSさんは、こういうサポートが手厚いからマジで好きです。ヘルプページが痒い所に手が届いているので、今回は電話で聞くこともありませんでした。それぐらいQ&Aが充実している。

例えば、令和4年分のQ&Aであれば、ここにある。(来年はここのリンクは飛べないかも)【処理手順】に基本的な流れが纏まっていて分かりやすい。

<基本的な年末調整作業の流れ>

  1. 年末調整の箱の作成(データ作成)、年調時所得税は「省略しない」にしておくと、12月源泉税の後で精算金額が入るので、こっちの方が処理の過程が分かりやすいのでオススメ。
  2. 対象社員の市区町村の登録。共通設定で設定していれば全社共通で使える。
  3. 導入処理>会社基本情報で基本的な事項を設定。税理士氏名の入力を忘れずに。それ以外は基本デフォルトでOK。
  4. 導入処理>区分名称登録で役職名を設定。ここで設定しておかないと源泉徴収票に出てこない。
  5. 登録処理>社員登録で対象社員を登録。住民税の普通徴収の特例を使える場合(≒従業員数が2人以下)には、普通徴収を選択しておくと楽。その場合は、「普通徴収切替理由書」等を自治体に提出するのを忘れないように。例えば、千代田区の場合はここに説明がある。税額表の種類や年調する・しないもここで設定。先ほど設定した役職もここで選択。扶養親族等の項目で、給与種別が選べるので、「給料賞与・役員報酬・雑給」から選択(この選択で税務署への提出要否の判定が入るので必ず対象の給与種別を選択すること)。
  6. 扶養情報更新でエラー等のチェック
  7. 以上で設定は完了。「03給与・賞与データ入力」で給料等を入力して、「06年調データ入力」で各種控除を入力。事前にExcel等で給与・社会保険料・源泉税を月別で纏めておくと非常に作業がやりやすい
  8. 年調区分チェックでエラー等のチェック
  9. 各種調書を印刷する。印刷は「源泉徴収票」「源泉徴収簿」「給与合計表」「総括表」など。ざっとチェックして問題なければ作業完了。

以下、その他留意点。

  • 従たる給与の場合は、年末調整はしないので、年調未済(=基礎控除等の調整は一切ない)で作成する。所得税・住民税の精算は個人の確定申告でしてもらうことになる。
  • 年末調整後の所得税の精算は、社長のみで還付の場合、還付額を「預り金××/役員借入金××」で計上すれば、ほぼ大丈夫。納期特例で半年分の給与に関する源泉徴収の預り金も溜まっているから、そこからのマイナスで充当できる場合が多い。役員借入金に振り替えた社員への返金は適宜。それでも還付しきれない場合は、翌年分から。あまりに還付が多すぎる場合には、税務署に還付請求した方が良い場合もあるので留意。
  • 確定申告も請負ってる方の年末調整は、生命保険料控除等を確定申告の方で作業しても実務上問題とはならなそうだけど、法定調書の提出の兼ね合いでややこしくなる可能性があることから、基本的にはちゃんとそれぞれで処理を完結させた方がいい。

源泉徴収票のお客さんへの配布

お客さんへの配布は基本「源泉徴収票」のみでOK。PDFをメール等で送付。

年調未済の方には、個人の確定申告で所得税・住民税を精算するように伝達が必要。

個人住民税がいくらになるか、非課税となりそうな場合も含めて、一緒に伝えてあげると親切。

以上で、年末調整関係は一旦終了!

年明けには源泉税の納付や法定調書等の提出がすぐにやってくるので、ここまでは年内に終わらせておきたい。

まとめ(年末調整業務は全体を見ながら進めるのが大事)

以上、年末調整業務に関する備忘でした。

上記いずれも、一人社長のみなど、従業員が少ない場合の話なので、従業員数が多い場合にはもっと前広にしっかりとした対応が必要になってくると思われる。

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